ドラクエの鳥山さんの影響でモンスターデザインを始めた天北竹みのるる尾です。
鳥山明さんが生み出したモンスターたちは、なぜ何十年経っても色褪せることなく愛され続けているのでしょうか。
この記事では、鳥山明さんのモンスターデザインに共通する発想の秘密や、代表的なモンスターが生まれた背景を丁寧にひもといていきます。
読み終える頃には、ドラゴンボールやドラゴンクエストのモンスターを見る目が少し変わり、ご自身が絵やデザインを考えるときのヒントも見つかるはずです。
鳥山明とはどんな漫画家・デザイナーだったのか
まず鳥山明さんという人物について、簡単に振り返るところから始めましょう。
この章では、漫画家としての代表作だけでなく、ゲームデザイナーとしてどのような仕事を残したのかまで踏み込んでご紹介します。
漫画家としての代表作と歩み
鳥山明さんは、日本を代表する漫画家として知られています。
デビュー作から人気を博し、その後「Dr.スランプ」で一躍脚光を浴びました。
さらに「ドラゴンボール」は世界的な大ヒット作となり、鳥山明さんの名を不動のものにしました。
漫画家としての活動の傍らで、鳥山明さんはデザイナーとしても数多くの仕事に携わっています。


ゲームデザイナーとしての顔
鳥山明さんは漫画家であると同時に、ゲームのキャラクターデザインでも大きな功績を残しました。
「ドラゴンクエスト」シリーズでは、1986年の第1作から一貫してキャラクターとモンスターのデザインを担当しています。
「ドラゴンクエスト」が国民的RPGと呼ばれるようになった背景には、鳥山明さんの功績が大きいと評価されています。
鳥山明のモンスターデザインに共通する3つの特徴
ここからは、鳥山明さんのモンスターデザインに共通する発想の型を、3つの視点から解き明かしていきます。
単なる「かわいい絵」ではなく、なぜそのデザインが多くの人の心をつかむのかという理由まで掘り下げます。
「醜さ」を「かわいさ」に変える発想
「ドラゴンクエスト」シリーズのモンスターは、それまでのモンスター=醜悪というイメージを覆すものでした。
一般的にモンスターというと、恐ろしく醜い見た目を想像しがちです。
しかし鳥山明さんは、その常識をあえて崩し、愛嬌のある姿へと変換しました。
このデフォルメの発想こそが、鳥山明さんのデザインを唯一無二のものにしている核心だと私は考えています。

シンプルな線と丸みで生まれる親しみやすさ
鳥山明さんのモンスターは、複雑な線で描き込まれているわけではありません。
むしろシンプルな線と丸みを帯びたフォルムで構成されていることが多いのが特徴です。
このシンプルさがあるからこそ、子どもから大人まで幅広い層に受け入れられ、グッズやイラストとしても展開しやすくなっています。
異素材を組み合わせる自由な発想力
鳥山明さんのデザインには、生き物と無機物を組み合わせるような自由な発想も数多く見られます。
動物的なモチーフと機械的なモチーフを違和感なく融合させる手腕は、単なる「かわいい」だけでは説明できない奥深さを持っています。
代表的なモンスターデザインの事例から見る発想の秘密
ここでは、実際に有名なモンスターを例に挙げながら、デザインが生まれた背景をより具体的に見ていきます。
それぞれの事例から、鳥山明さんがどのように発想を転換させていったのかが見えてきます。
スライム|原案から生まれた奇跡のデフォルメ
「ドラゴンクエスト」を象徴する存在といえば、まず思い浮かぶのがスライムです。
「ドラゴンクエスト」の生みの親である堀井雄二さんが鳥山明さんにスライムのデザインを発注した際の原案は、ゼリー状のドロドロしたモンスターが想定されていました。
しかし鳥山明さんのアイデアによって表情がつけられ、タマネギのような愛らしい姿へと生まれ変わりました。
このスライムのデザインこそ、鳥山明さんの天才性を如実に表していると評されています。
壮大な世界観の中に、こうしたチャーミングなモンスターたちが加わったことで、作品全体に温かみが生まれることになりました。
ドラキー|「蛾」から愛されキャラへの転換
ドラキーというモンスターも、鳥山明さんのデザイン力を語るうえで欠かせない存在です。
元々の原案は「蛾」だったとされていますが、そこから現在のような親しみやすい姿へと生まれ変わりました。
キラーマシンなど無機物モチーフの妙
キラーマシンのように、機械そのものをモンスターとして成立させてしまう発想も、鳥山明さんならではの持ち味です。
生き物ではないはずの「マシン」を、違和感なく「モンスター」として受け入れさせてしまう発想の飛躍こそ、多くのファンを惹きつけてきた理由だと私は感じています。


ドラゴンボールとドラゴンクエスト、デザインの共通点と違い
同じ鳥山明さんの手によるデザインでも、「ドラゴンボール」のキャラクターと「ドラゴンクエスト」のモンスターでは、表現の方向性が少し異なります。
この章では、その共通点と違いを比較しながら整理していきます。
漫画家としての活動の合間に手がけたゲームデザインの仕事は、「ドラゴンクエストシリーズ」だけでなく「クロノ・トリガー」や「ブルードラゴン」といった作品にも及んでいます。
一方で「ドラゴンクエスト」のモンスターは、プレイヤーが冒険の中で何度も出会う存在であるため、憎めない親しみやすさが重視されている点が特徴です。
どちらの作品にも共通しているのは、シンプルな線で個性を際立たせるという一貫した姿勢です。
鳥山明のデザインから学べる発想法とヒント
ここまで見てきた鳥山明さんのデザインの特徴は、絵を描く人やデザインを考える人にとって、多くのヒントを含んでいます。
この章では、その発想法を私自身の制作にどう活かせるかという視点も交えてご紹介します。
最近、鳥山明さんがデザインしたドラクエのモンスター辞典を参考にしながら、モンスターデザインする機会が増えています。原点回帰というところでしょうか。
大変な数のデザインがあるので、とても参考になります。原案をまねながら原案とは違うデザインに改造するのが楽しい作業です。


私が鳥山明のモンスターデザインから受けた影響と表現への活かし方
私自身、ボールペン画に色鉛筆で色をつけながら連想イラストやシュルレアリスム的な絵を描いたり、フォトショップでの描画やコラージュによってモンスターデザインを制作したりしています。
鳥山明さんのデザインに触れる中で、私が特に大切にしているのは「妄想や連想を、いかに一つの形にまとめるか」という視点です。
つい最近まで、フォトショップのコラージュによるモンスターデザインを行っていました。大学のころに絵画によるモンスターデザインを試みて失敗したので、ヤン・シュバンクマイエルの影響で、写真のコラージュによるモンスターデザインを思いつき、やっていました。
当初は陰影をつけず、やっていたので、何となくまとまりに欠ける作品になりました。
それがボールペン画を始めて、陰影をつけるようになり、その影響で、コラージュによるモンスターデザインも陰影をつけてまとめられるようになりました。


私の作品は、連想する力、妄想する力、空想する力を大事にしながら生まれています。
シュルレアリスム的な表現に興味のある方や、モンスターデザインを求めている方にとって、鳥山明さんの発想法は大きなヒントになると感じています。
まとめ|鳥山明のモンスターデザインが色褪せない理由
スライムやドラキーといった代表的なモンスターの背景を知ることで、そのデザインの奥深さがより一層感じられたのではないでしょうか。
私自身も、こうした発想法から多くのことを学びながら、ボールペン画やコラージュによる作品づくりを続けています。
シュルレアリスム的な表現やモンスターデザインにご興味を持っていただけましたら、下記のnoteより作品をご覧いただけますと嬉しいです。
よくある質問(FAQ)
Q. 鳥山明さんはどのゲームのモンスターデザインを手がけていましたか?
A. 「ドラゴンクエスト」シリーズでは、1986年の第1作から一貫してキャラクターとモンスターのデザインを担当していました。
そのほかにも「クロノ・トリガー」や「ブルードラゴン」といった作品のデザインを手がけています。
Q. スライムのデザインはどのように生まれたのですか?
A. もともとの原案はゼリー状のドロドロしたモンスターでしたが、鳥山明さんのアイデアによって表情がつけられ、現在のような愛らしい姿へと変わりました。
Q. 鳥山明さんのデザインの魅力を自分の作品に取り入れることはできますか?
A. シンプルな線でモチーフの個性を際立たせる考え方や、常識にとらわれず異なる要素を組み合わせる発想は、ジャンルを問わず作品づくりのヒントになります。
私は鳥山さんから影響されたデザイン手法として、輪郭線を鉛筆で書いて検討してから、ボールペンや筆ペンで描き直して、それから色鉛筆やパソコンなどで色を塗っています。参考まで。


















