ボールペン画イラストの魅力と描き方、妄想を形にする表現法

ボールペン画を定期的に描く天北竹みのるる尾です。

ボールペン画イラストと聞くと、繊細な線で描かれた写実的な絵を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも実は、ボールペン画は写実だけでなく、頭の中にある妄想や連想を形にする表現にも向いている画材です。

この記事では、ボールペン画イラストの基本的な特徴や描き方の手順に加えて、私自身が実践しているシュルレアリスム的な表現やモンスターデザインへの広げ方まで、順を追ってご紹介します。
読み終わるころには、ボールペン一本から始まる表現の奥深さを感じていただけるはずです。

ボールペン画イラストとは何か

この章では、ボールペン画イラストがどのような画材で、どんな仕組みで立体感や質感を生み出しているのかを掘り下げていきます。

ボールペン画イラストとは、その名の通りボールペンだけを使って描かれるイラストのことです。
鉛筆のように濃淡を自在に変えられない代わりに、線を重ねる密度によって明暗や質感を表現します。

鉛筆画やペン画との違い

鉛筆画は擦って濃淡を作れますが、ボールペン画では線そのものの重なりで濃淡を表現します。
一度描いた線は消しゴムで消せないため、下描きの段階での構図決めがより重要になります。

つけペンによるペン画と混同されることもありますが、ボールペンはインクの出方が安定しているため、線の太さが一定になりやすいという特徴があります。
この安定した線こそが、緻密な陰影表現を可能にしている理由です。

ボールペンは油性・水性・ゲルインクなどインクの種類によって描き味が大きく変わります。次の章で詳しく触れていきます。

陰影だけで立体感を生み出す仕組み

ボールペン画では、線を交差させたり密度を変えたりする「ハッチング」という技法で陰影を作ります。
線と線の間隔を狭くするほど暗く見え、間隔を広げるほど明るく見える、という単純な原理を積み重ねているだけです。

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ボールペン画イラストに向いている道具の選び方

ここでは、実際に描き始める前に揃えておきたい道具について、種類ごとの特徴を整理していきます。
高価な画材を揃える必要はなく、身近な文房具店で手に入るものから始められるのが、ボールペン画の良いところです。

ボールペンの種類とインクの特徴

ボールペンには油性・水性・ゲルインクといった種類があり、それぞれ描き味が異なります。
油性ボールペンはインクの伸びが安定しており、細かい線を重ねるハッチング表現に向いています。

水性やゲルインクは発色が良い反面、紙によってはにじみやすいため、ボールペン画にはあまり向いていません。

天北竹みのるる尾
いろいろ使ったのですが、今はPilotのOptを主力に使っています。太さが5mmですし、描き味もちょうどいいので、重宝しています。何より外観がデザイン的なので、ボールペンの束の中から探しやすいというのがあります。

紙・色鉛筆など揃えておきたい周辺アイテム

紙はインクが裏写りしにくい、ある程度厚みのあるものを選ぶと安心です。
私の場合は、ボールペン画に色鉛筆で色を重ねる表現をしているため、色鉛筆との相性も紙選びの基準にしています。

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ボールペン画イラストの基本的な描き方の手順

この章では、下描きから線を重ねて完成させるまでの流れを、実際の手順に沿って説明します。
大きな流れをつかんでおくと、いきなりペンを動かすよりも仕上がりが安定しやすくなります。

下描きから線を重ねるまでの流れ

まず鉛筆で全体の構図とおおまかな明暗の位置を決めておきます。
構図が決まったら、薄い線から少しずつ重ねていき、暗くしたい部分にハッチングを増やしていきます。

一度に濃く塗ろうとせず、様子を見ながら少しずつ線を足していくことが、失敗を防ぐ一番の近道です。

天北竹みのるる尾
今はボールペン画をいきなり書くことが多いですが、鉛筆で下書きをしてから描くのが賢いと思います。まあ、私のように、間違えた線を、修正ペンで消すという少々邪道な描き方もあります。

陰影とハッチングで立体感を出すコツ

ハッチングには、線を平行に重ねる方法や、格子状に交差させるクロスハッチングなど、いくつかの種類があります。
暗い部分ほど線の密度を高くし、明るい部分は線を間引いていく、という濃淡のメリハリが立体感を生みます。

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ボールペン画に色鉛筆を重ねて世界観を広げる表現

ここからは、私自身の制作の柱でもある、ボールペン画に色鉛筆を組み合わせる表現について紹介します。
モノクロの陰影の上に色を重ねることで、線画だけでは出せない奥行きや温度感が生まれます。

ボールペンで陰影の骨格をしっかり作ってから色鉛筆を重ねると、色が浮いてしまうことなく画面になじみやすくなります。
これは、色を先に考えるのではなく、まず明暗という骨組みを作ってから色という肉付けをする、という順番を守っているからです。

天北竹みのるる尾
カラーボールペンは色が濃いことが多く、個人的に使いずらく感じていて、そこで、色を塗る際には色鉛筆を併用してよく使います。色鉛筆は微妙な明度で表現できるので気に入っています。

🟥(写真:ボールペンの線画に色鉛筆で着色した、ご自身の作品の完成写真を入れる)

連想・妄想からシュルレアリスム的なイラストを生み出す発想法

この章では、頭の中にある妄想や連想を、どのようにして一枚のイラストへと落とし込んでいくのか、その発想の流れに踏み込んでいきます。

シュルレアリスム的な絵は、現実にはありえない組み合わせを描くことが多いものです。
けれども、それは決して無秩序に描いているわけではなく、連想を積み重ねていく中で生まれてくるものです。

私は、ひとつのモチーフから思い浮かぶ別のイメージを重ねていき、頭の中でしか存在しなかった光景を紙の上に定着させるようにしています。

頭に最初からイメージがあることもありますが、描いていく中で連想でイメージが浮かんでくることも多いです。
ですので、私はシュールレアリスム的な表現の絵を連想イラストや連想画と呼んだりすることもあります。
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コラージュとフォトショップで作るモンスターデザインの世界

ここでは、ボールペン画と並ぶもうひとつの柱である、フォトショップとコラージュを使ったモンスターデザインについて紹介します。

写真素材を組み合わせるコラージュは、手軽に不思議な生き物の形を作れる一方で、そのままでは画面がまとまりにくいという難しさもあります。

陰影を丁寧に描き込むことで、複数の素材を組み合わせたコラージュのモンスターデザインも、一体の生き物として見えるようにまとまっていきます。
これは、光と影の向きを一つの光源に揃えて描き直すことで、素材ごとのばらばらな質感を一つの画面に統合できるからです。

天北竹みのるる尾
単純なコラージュでは、光の方角が別々なので、まとまりという点で難しい部分がありましたが、それには気が付かず、しばらくずっと、コラージュしっぱなしで作品を仕上げていました。なんとなくまとまらないなという感じは持っていましたが、陰影を統一するとまとまるようになるとわかるようになったのはずっと後になってからでした。
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ボールペン画イラストが多くの人を惹きつける理由

この章では、ボールペン画イラストというジャンルそのものが持つ魅力について、少し違う角度から考えてみます。

一本の線だけで陰影を作り上げていく過程には、絵の具やデジタルツールにはない緊張感があります。
修正がきかないからこそ、一本一本の線に集中して向き合うことになり、その積み重ねが独特の密度を持つ画面を作り出します。

天北竹みのるる尾
私は一定間隔で描画するというより、描く形の面に沿って描画することが多いです。
法則性を感じさせるボールペン画とは少し違う感じもしますが、、、、。

まとめ|一本の線から始まる自分だけの世界

この記事のまとめ
ボールペン画イラストは、線の重なりだけで陰影と立体感を生み出す画材です。道具は身近なもので揃えられ、下描きから線を重ねる手順を守ることで、初心者でも表現の幅を広げていくことができます。

ボールペン画イラストは、道具さえあれば誰でも始められるシンプルな画材でありながら、線を重ねる工夫次第で写実からシュルレアリスム的な表現まで、幅広い世界を描けるものです。

私自身も、コラージュだけではまとまらなかった作品が、ボールペンの陰影を取り入れることで一つの形になっていった経験があります。

もしこの記事を読んで、連想する世界やシュルレアリスム的な表現、モンスターデザインに少しでも興味を持っていただけたなら、作品をぜひご覧いただけると嬉しいです。

詳しい作品はnote(https://note.com/mankai8080)でご覧いただけます。

よくある質問(FAQ)

ボールペン画は初心者でも描けますか

はい、特別な画材を必要としないため、身近なボールペンと紙があれば始められます。
最初から複雑な陰影を目指す必要はなく、簡単な形から線を重ねる練習をしていくのがおすすめです。

失敗した線は消せますか

ボールペンのインクは消しゴムで消すことができません。
そのため、下描きの段階で構図や明暗のバランスをある程度決めておくことが、失敗を防ぐポイントになります。

作品はどこで見られますか

私の作品はnote(https://note.com/mankai8080)で公開しています。
ボールペン画による連想イラストや、コラージュによるモンスターデザインなど、活動の詳細もあわせてご覧いただけます。